音響(音声・音楽含む)分野のビギナー向けテキストやフリーソフトなどをまとめてみた

はじめに

音響分野のビギナー(学部生)が自習するのに役立つと思われるテキストや便利なフリーソフトをまとめてみたので紹介する。

読み物

音声合成に興味を持ったならば一読すると良いと思われる。肩の力を抜いて読めるが、専門用語も出てくるので、勉強になる。

広く浅く、やさしく学びたい

  • 音響学を学ぶ前に読む本

難しい数式を使わずに、分野の基礎知識をやさしく学べる。出てくる数式は対数や三角関数ぐらい。

  • ゼロからはじめる音響学

こちらも広く浅く音響分野全般を学べる。イラストが多めで助かる。 www.kspub.co.jp

  • 音と音楽の科学

「音」の基礎知識を増やすのにかなり役立つ。

gihyo.jp

  • 音のなんでも小事典

音の雑学を含めて音響分野を幅広く、科学的に解説している。通読しても楽しめるが、気になったところをつまみ食いする読み方でも十分楽しめる。

bookclub.kodansha.co.jp

「音」関連のプログラミングに触れてみたい

  • Pythonではじめる音のプログラミング

「音」を作るプログラミングをPythonで体験できる。 ボリューム満点。 www.ohmsha.co.jp

「音」を作るプログラミングをCで体験できる。こちらもおすすめ。 フーリエ変換やフィルタまわりでいくつか難しい数式は出てくるが、 雰囲気を感じ取ることができればOK。

gihyo.jp

  • プログラム101付き 音声信号処理

こちらもサンプルプログラムが豊富なのが嬉しい。

shop.cqpub.co.jp

一冊持っておくと重宝するかも

  • 音響学入門ペディア

勉強が進んできた段階で、特定のトピックについて内容がよく分からなくなったときに、 この本に書かれた解説を読んで目からウロコが落ち、思わず膝を打つかもしれない。 専門的な内容も噛み砕いて説明してくれるので、助かる一冊。

ディープラーニング

音楽を題材にして、ディープラーニング初心者でも安心して学ぶことができる。 音楽を生成するAIに興味のあるひとは一読を勧める。 ちなみにサンプルプログラムは深層学習フレームワークのひとつであるKerasに基づいている。 またMIDIデータの入出力も勉強でき、何かと得るところが多い。

信号処理

さて音響分野では「信号処理」まわりの基礎知識や数学は欠かすことができない。 進んで学びたい人は下記の本たちがいいかもしれない。

  • ディジタル音響信号処理入門

Google Colabでサクッと学べる。説明もわかりやすい。

www.coronasha.co.jp

作曲に入門したい人

  • 作りながら覚える 3日で作曲入門

タイトルの通り,筆者も3日で作曲入門できました.とてもおすすめ.

www.ymm.co.jp

フリーソフト

波形編集ソフトの定番中の定番。インストールしておいて損はない。

www.audacityteam.org

  • VOICEVOX

音声合成(テキスト読み上げ)を行うフリーソフト。色々なキャラの声で合成できるのは楽しい。

voicevox.hiroshiba.jp

Macユーザ向けのDTM系ソフト。

  • DOMINO

Windowsユーザ向けのMIDI編集ソフト。

そのほか

音響分野は幅広く、勉強しておくべき事柄は多い。専門的でカッチリした最初のテキストに以下を勧めたい。

  • 基礎 音響・オーディオ学

www.coronasha.co.jp

  • 音響学入門

www.coronasha.co.jp

そのほか、下記のシリーズで学ぶことができるだろう。 音響入門シリーズはCDが付録についていることが多く、参考になる。 『音響学入門』もシリーズ中の1冊である.

  • 音響入門シリーズ

「シリーズ:音響入門シリーズ」検索結果 | コロナ社

  • 音楽情報処理

曰く、『コンピュータ上で音楽を何かしたい!何ができる?と考えるすべての方へおすすめの1冊』。

www.coronasha.co.jp

おわりに

音響分野のテキストはたくさん出ており、勉強するための教材に困ることはないだろう。 自費購入が難しい場合も、大学などの図書館にはある程度揃っていると思われる。

筆者の独断と偏見でテキストをピックアップしたが、一つのブックマークとしてビギナーの参考になれば幸いである。