サインカーブの弧長

何も楕円積分は楕円の弧長を表すためだけのものではない．
サインカーブの弧長も楕円積分で表される．
以下でそれを確認する．

サインカーブを

$\110dpi \frac{y}{b}=\sin\frac{x}{a}$

とする．線素 $ds$ は

$\110dpi ds=\sqrt{\frac{a^{2} + b^{2}}{a^{2}} - \frac{b^{2}}{a^{2}}\:\sin^{2}\frac{x}{a}\:dx$

であり，さらに $\phi=x/a$ とおくことで

$\110dpi ds=\sqrt{a^{2} + b^{2}}\:\sqrt{1 - k^{2}\sin^{2}\phi}\:d\phi,\;\;\;\;\;k^{2} = \frac{b^{2}}{a^{2} + b^{2}}.$

よって原点から測った弧長は

$\110dpi s = \int \:ds = \sqrt{a^{2} + b^{2}}\:\int_{0}^{\phi}\:\sqrt{1 - k^{2}\sin^{2}\phi}\:d\phi = \sqrt{a^{2} + b^{2}}\:E(k, \phi)$

とくに原点から $x/a=\pi/2$ までの弧長は

$\110dpi s = \sqrt{a^{2} + b^{2}} \:E(k)$

となる．
このように，サインカーブの弧長も楕円積分で表されるわけだ．